生ごみからできた堆肥で園児と一緒に野菜作り

こども園ゆりかご×パーパス株式会社

概要

「こども園ゆりかご」と「パーパス株式会社」が連携した取組のご紹介です。

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「こども園ゆりかご」と「パーパス株式会社」が連携した取組の御紹介です。

コンポストから生ごみ処理機へ。堆肥化の悩みが解決

大本山妙心寺の境内にあるこども園ゆりかごでは、禅宗の自給自足の精神から、ごみを出さないことを意識し、古くからコンポストを使用して生ごみから堆肥を作られていましたが、時間がかかるうえに、コンポストの数や溜める生ごみの量も多くなり、匂いや管理の問題に頭を抱えていました。

そこで15年ほど前から生ごみ処理機を利用するようになり、2021年からは現在のパーパス(株)の生ごみ処理機(60kgタイプ)を導入。お寺の生ごみや園の調理くずなど、1日に2~10kgを投入し、4~5日貯めて稼働させ、乾燥処理後の残渣を半年ほど寝かすことで生ごみ全般を全て堆肥化しています。

「気をつけていても、プラスチックが混じってしまうことがあるのですが、処理されずに出てくるので、安心して使用しています。」と話されるように、操作はシンプルなうえ、1日も経たずに生ごみを処理でき、処理機の匂いもなく、これまでの悩みが解決できたそうです。

園児たちに肌で感じてもらうこと

処理機から出てきた残渣は機器で処理できない他の生ごみと混ぜて発酵させることで、できた堆肥をお寺と園の畑に使用。朝の自由時間に園児と畑仕事を行い、一緒に収穫した野菜は園の給食でも利用しています。

また、「園児たちには、小さな頃から“本物”に触れてほしいです。」とおっしゃるように、園として美術館に行く機会を設けたり、給食に漆塗りの茶碗を使用されたりしています。なんとこの漆塗りの茶碗、日々修理をしながら、先代の園長の時代から長く使用されているそう。

資源が循環することを、言葉はもちろん、実際に肌で体感してもらうことで、環境教育や食育にも役立てておられるのですね。

生ごみ処理機の導入

パーパス㈱の業務用生ごみ処理機には、20、60、100kgのタイプがあり、導入の課題としては、費用や設置スペースの確保が挙げられますが、処理後の残渣は生ごみでの保管と比較すると匂いが少なく虫がつきにくいなど、取扱いやすい製品として、多くの施設で導入されています。

特に、環境教育や食育の一環としても保育園、幼稚園、小学校への導入が広がっているそうです。

今回の事例のように、ごみの減量からリサイクルループに繋げられる仕組みとして、事業者の皆様のリサイクルの取組に活用していただきたいとのことです。